白川神事の心得である「それ神の

分類1-2
質問白川神事の心得である「それ神のことは、いささかも私心なしを尊ぶ」の教えは、現在でも神職を志す大学でも伝えられているのでしょうか?また現代の神道学の基である文献実証主義というのは、わかりやすく考えると「文学的」に近いという意味合いなのでしょうか? 神道の本質となりますと祭祀などいった行いも重要になってくるのではないかと考えています。
回答白川の教えとしての「それ神のことは、いささかも私心なしを尊ぶ」が、神社本庁が出している神事心得に掲載されていますが、大学の講義では説明されてはいないと思います。 現在の神道学は文献学に基づく研究が中心となっているようですが、文献学による実証だけでは得てして時系列的な次元の枠に偏重しやすく、古神道が本来備える本質的な普遍性を見い出しにくいことから、文献実証主義と表現しました。 祭祀は古神道の本質でもありますが、祭祀の本来のあり方や意味合い、その実践活用方法は、入門講義での核心となる学び、つまり日本文化の真髄ともいえる白川のおみちと言霊学から見い出していただければと思います。
回答講師斉藤亘弘

曖昧さのある考えるための余白があること

分類1-2
質問曖昧さのある考えるための余白があることが、神道神学の難しさと面白さがあると思うのですが、自分なりに知識を広げるために、参考になる文献を読んでみたいのですが、一般人でも目にすることが出来る参考文献があれば教えて頂きたいです。
回答解釈として難解な傾向のあった神道神学を容易に取り組めるように試みた、阿蘇谷正彦氏の著書がよろしいかと思います。例えば、『現代社会と神道 神道神学試論』、『神道とはなにか』(いずれも「ぺりかん社」)等が神道神学関連の参考書籍となると思います。
回答講師斉藤亘弘

第2回の講義をありがとうございました

分類1-2
質問第2回の講義をありがとうございました。神道への関心が一層喚起されました。 白川神道については本講義で学んでいくこととして、一般の神道や神道神学について学ぶのに何か良い入門書はあるでしょうか? また古事記は途中ましか読んだことがないのですが、やはり読んでおいた方がよいでしょうか?素人ですので、最初は面白かったのですが、だんだんととっつきにくい感じがしたのは否めませんでした。古事記や日本書紀などの良い参考書があれば教えていただけると幸いです。
回答既存の大学機関系の神道学や神道神学を理解する上での取り組みやすい書籍としては、阿蘇谷正彦氏の『神道とはなにか』、『現代社会と神道 神道神学試論』(いずれも「ぺりかん社」)等が参考書籍となると思います。古事記は上つ巻を読んでみることも良いかと思います。古事記では、本居宣長の古事記伝がよろしいかと思います。古事記伝は、32種あるといわれる写本を統合して、上代特殊仮名遣いによる訓読みによって読みやすくしたものとなっています。その他の古事記は、数種のみの写本を原本とする偏りがあるようです。古事記伝を原本とした古事記の書籍としては、現在では自費出版系の『朗読のための古訓古事記(岸本弘著)』となります。
回答講師斉藤亘弘

何故、白川神道は現在大学の

分類1-2
質問何故、白川神道は現在大学の講義の内容に含まれていないのでしょうか?どのような事情があるのでしょうか?
回答大学機関のアカデミズムの世界においては、神道の起源は律令制度を導入した7〜8世紀とみなしますが、その学説を固定的に定めていることが理由だと思います(テキスト参照)。一方、白川のおみちは、少なくとも縄文時代(1万年以上)にまで遡ることになります。
回答講師斉藤亘弘

講義中白川神道の先人の言葉、先学先人の言葉

分類1-2
質問講義中白川神道の先人の言葉、先学先人の言葉が出て来ましたが、今後白川神道を学んで行く上で、どこまで掘り下げて先学先人を学んで行けば良いのでしょうか。白川学館入門講義集頁中の文言を学び、次の講義動画へ進んで良いのでしょうか。
回答入門講義集の中心となる主旨を掴んでいただきながら、神道神学の講義範囲に掲載されている文言を必要最小限としてご参考にして学んでいただき、次の講義動画へとお進みください。
回答講師斉藤亘弘

神道を学問化体系化するにあたって宗教とす

分類1-2
質問神道を学問化体系化するにあたって宗教とするならばという前提となった理由についてはどのようにお考えでしょうか?
回答人間の主観的一側面となる宗教を、その表裏一体でもあり客観的一側面となる科学という方法を用いて学問体系化しようと試みたことが、従来の仮説前提の理由ではないでしょうか。
回答講師斉藤亘弘

古来、日本人の生き方に根付いていたものを

分類1-2
質問古来、日本人の生き方に根付いていたものを学問化しよう体系化しようという流れになった理由について、どのようにお考えでしょうか?
回答現代の社会システムにおいて、特に大学機関系においての学問化及びに体系化は、所謂西洋科学的方法論という次元的枠組みに拠ったものであると言えるでしょう。そして、その方法論を優先的に特化しようとしてきた流れを受けているのが、既存の学問体系の在り方になると思います。それは、古来の日本人の生き方が本来は多神教的なものであるとすると、一神教的なものの見方で答えを見い出そうとしてきたこととも言えると思います。
回答講師斉藤亘弘

いまだに日本にはたくさんの山岳信仰が残ってい

分類1-2
質問いまだに日本にはたくさんの山岳信仰が残っていますし、霊峰とか、高い山を目指してご来光を見ようという、何か神聖なものを山に見出す精神性があると思うのですが、祭りの場が低地から高地に向かったのではなく高地から低地に降りてきた、ということについてはどのような背景があるとお考えでしょうか。
回答寧ろ、祭りの場とそれに伴う精神性の高低差が無くなり、優劣の次元を超えて自在に行き交うことで、祭りというものは時空を超えた網羅統合的な俯瞰的境地から成り立つものであることが実証されてきたのだと考えます。
回答講師斉藤亘弘