祓詞の中の〜命という表現がでて

分類1-5
質問祓詞の中の〜命という表現がでてきますが、この表現は、よく神社にいくと奉っている神様としてしるされてもありますが、これは、どういったことなのでしょうか。神様の性質、エネルギーということなのでしょうか。よく、神様のはたらきということを聞くのですが、いまいち、イメージがつかみづらく、教えて頂ければと思います。
回答本来の神の働きの説明については、テキストの他に問答集にも掲載されていますので、ぜひご参考にされてください。祓詞の中に、神の他に命という表現があるのは、古事記による神話の世界における表現方法を用いているからです。古事記や祝詞などでは、人物的な表現方法を用いて様々な神(カミ)あるいは命(ミコト)が登場しますが、その神々(命)の働きの実態は、自分自身が発する五十音の一音一音の働きのことであり、それが言霊百神の働きとなり、自然・宇宙の働きともなります。神話物語のような伝承方法を用いた意義としては、長い歴史的時間の流れの中での本質的な失伝を予防するための措置とされています。なお、神と命の呼び名の違いについては、文献学的な解釈になりますが、神話物語の世界におけるそれぞれの役割・立場を表わしているのでしょう。
回答講師斉藤亘弘