宮中に隠されていった言霊の文献

分類1-11
質問宮中に隠されていった言霊の文献とはどういう名前の文書でしょうか?
回答言霊学上最も重要な書物は、『古事記』であるといえますが、現在私たちが知る『古事記』は、言霊が神の名前となって暗号化されていますので、その類の『古事記』が隠されていたわけではありません。その暗号の秘密を解くための文献があったと考えられます。そのような観点で、明治天皇は、『古事記』や『日本書紀』の様々なバージョンを集めたといわれます。また、昭憲皇太后は、一条家桃華堂文庫から言霊布斗麻邇に関する文献や「和歌三十一文字を作る心得」を書いた古書、和歌の道の奥義書を嫁入り道具のように持ってきたそうです。更には伊勢神宮の神宮文庫にある神代文字の書も集められました。そこには、稗田阿礼と太安万侶が伊勢神宮に奉納したヤマトタケルの書も含まれます。こうして明治朝廷による言霊学研究が始まりました。明治天皇の研究のお相手を務めた山腰弘道(昭憲皇太后付き書道家、神代文字研究家)からも様々な書が持ち込まれました。ご質問に対するお答えとしましては、「五十音の秘密を解くための様々な文献」がそうであるといえますが、具体的にどの本ということは特定できません。
回答講師小野寺潤