0031話:2017年01月07日

◇食べると健康になるお粥の神事

七草でございますが、もちろんこれは一年の健康のためということもあります。白川にはお粥の神事というものがあります。それは、お祓いをあげながら、お粥を炊いて、それを食べると健康になるというものです。それはというものにも繋がっています。もちろん、七草でございますから、春の七草と秋の七草がございます。秋の七草は、どちらかと言うと、でるということがあります。春の七草の場合には、食べるという観点です。七草というのは、1つの秘められた暗号みたいなものなんですね。セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロという7つなんですが、この五十音図が作られていく時の順番といいますか、作り方が伝わっていたというように考えてもよろしいかと思います。その五十音が実は日本の一番の宝なんですね。その宝がどうして出来ているかを伝える、おもしろ可笑しく子供にも分かるように伝えるということが、元にあったものが実は七草粥の神事ではないかと思います。

まずは、五十音のどの音が、清音の中でタカマハラナヤサの行に当たるかを選ぶわけですね。これをセリと言います。選別、選択するという意味のセリですね。まず、選び出していくんです。

次に、その音を確定するということですね。ナズナですね。音を呼びなにして名付けるということですね。それで、ゴギョウというのは、「あいうえお」の五行というものを連想させますが、ゴギョウは、母子草(ははこぐさ)と言うんですね。ですから、母音と子音に分けます。昔は父韻という概念がなかったので、母の音と子の音と分けます。そうすると、御形(ごぎょう)はハハコグサです。

今度は、定位置に子音を運ぶということですね。母音と子音を定位置に運んでいくということですね。それを運んでいくということをするのをハコベラと言います。それは平らにならすということです。各行を平らにする。それを平子(たびらこ)と言います。タビラコというのは、ホトケノザの別名です。

それを一つひとつしっかりと音にする。名前の付いた音にする。それをスズナと言います。スズシロでしっかりと垣根をつくる。「シロ」にする。スズナ、スズシロで五十音図が出来上がります。

◇言霊が最高の薬

古事記も実は、五十神がすべて五十音なんですね。そして、それをしっかりと組み合わせるという呪事(のろいごと)がひふみ祓いですね。数とも組み合わせるのが、ひふみ祓いの「ひふみよいむなや・・・」です。ですから、同じことなんですね。

原さんに起こして頂いた火と、祝殿の下から湧いた水、つまり、「火」と「水」で「火水(かみ)二神」となります。そして、お米というのは「九米(くめ)」という意味なんですね。九つに分けるという意味ですね。半母音を入れると10となりますが・・・。そのお米に五行=七草を配置して、そして、一つ一つ入れて食べるということになります。その貼り付けているのは、のりです。法則の「法」=「糊(のり)」になりますし、お粥になります。まさに五十音というものは日本の宝だと。それが年の初めの七草粥ということで神事となっていたわけです。日本の一番大事な宝をみんなでもって守りましょうね、と言うことですね。そのようなことを伝える為に、わらべ唄となって伝わっていたということですね。

今年も皆さんが健康に一年に過ごしていけるのではないかと思っています。非常に良かったと思っています。この言霊が最高の薬なんですね。この言霊が入ったお米が薬なんです。この後、皆さんと一緒に食べたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

これは真樹子さんが書いて、昨日できあがった掛け軸です。ぜひ、ご覧ください。

ありがとうございました。