0017話:2016年12月13日

大晦日

これから大晦日があって、正月ということですけれども、大晦日というのは、昔から、夜になると国常立之神様がお出ましになるんですね。それで、年が明けると正月になる。

これはまた新しい一年になるということですけれども。一日で見ると、一日のはじまりが正月であって、夜が大晦日というですね。毎日、朝夕に祓って、清々しい気持ちになると、そういう感じがするようになるんですね。

仏教では年の切りかえに除夜の鐘がありますね。甲州善光寺では、四十年以上、私の姉が結婚してからですので、中学生くらいから行っているんですけれど。そこは、三十一日に阿弥陀如来がですね、お身拭いといってですね、仏様に衣を着せて、八幡様の神様になるという、早変わりというかですね。

正月

僕は正月の感じと、大晦日の感じというのがですね、正月は日を新しくして、水もですね、初水をとってという形なのですが、毎日我々もやっているわけですね。お水をとって、お榊を変えて、本当は、今度はお水をちゃんと差し上げるということを朝もやるといいわけですけれども。その祓いによって、正月の感覚というかですね、全く一点の曇りのない清々しい感覚ですね。

正月というのは、日本人の中に新生という感覚を味わえる時なんですね。我々はそれを毎日のように感じられるのは、朝の祓い、大祓をあげていくことでできるわけですね。元々は晦(つごもり)と大晦日(おおつごもり)が大祓をあげる時だったといわれていますけれども。延喜式ではですね。それを我々は毎日、朝からあげられるということは、朝から正月と大晦日の両方を味わうような感覚なんですけれども。もちろん、感覚としては、朝のときが本当は正月の時のような一点の曇りのない、清らかな曇りのない一日を過ごすということになれば、みんなが上手くいくわけですね。そういうふうなものが実は、古代からの日本人の生き方にあったわけですね。だんだん色々と悩んできたり、病にかかったり色々と出てきたと思うのですけれども、そういうことによって一生懸命に毎日のようにやるという形になったのかもしれません。

本当に一年間、昨日の忘年会ではありませんが、皆さんが一年間本当に一生懸命やってきたことを聞かせていただき、その中で成長できたことや、克服したこと、あるいは、来年、再来年をどうやりたいかということまで出てくるような、そういう思いで一年を終えることができました。一日一日をそのような気持ちでいければ、より良い一日になるのではないかと。こういう暮れにきて、今日も大祓会がありますけれども、そういうことを通じて、そういう思いで見守っていくということが必要なのではないかなと感じました。

今日も一日よろしくお願い申し上げます。

ありがとうございます。