0088話:2017年03月29日

◇横波、縦波、突き抜けていく波

今日は審神者(さにわ)の席から見て、皆さん、お行儀の良いあげ方だなと思いました。

後ろから見て感じたことは、言霊というか、お祓いですが、音の波と言いますかいわゆる印欧言語の波というか、それが音楽の中に生きているから、オペラのような最高峰の音楽の出し方があるのではないかと。そういうものは、気の使い方が横の波なんですね。昨日は心という波長というか波が一種の横の波というか、響いていくときの波が、そういう波なのではないのかと。それに比べて、お祓いというのは縦の波なんですね。審神者の祓いというのは元々、後ろからあげるんですよね。みんなもあげているから同調するんでしょうけれども。それは突き通すようなというか、体の全体を底筒男命、中筒男命、上筒男命と言いますけれども、これは階層にもなり一種の縦の波ですね、当然ね。そういうのを三段階に分けています。ですから、丁度、審神者の御修行の波というか、それは突き抜けていく波なんですね。全身に風が通るような波の体感として感じるんですけれどもね。そういうお祓いをこれからも皆さんとやらなければいけないなと思ったのですけれどもね。こういうのもみんなやった方が良いかなと感じました。そのときに、風が体の中を通るように突き抜ける。

◇西洋の歌い方と日本語の違い

ヨーロッパというか、そういう歌い方と、音楽的な歌い方と、耳をつんざくような強い歌い方があります。実際、マリアカラスという人はワイングラスを声で割ったと言われます。

破壊に近い音も出せるんですね。日本の民謡とか、日本語でやると、民謡なんかは、ローソクの炎が近くで唄っても全然揺れないと言うから、それは一つの息であるけれども、息ではないというかね。物は壊れない。だけれども、感動する、突き通すというか。そういう周波数があるのではないかと。その違いがハッキリとあるのではないかと。

ヨーロッパでみんなで大祓をあげるということは一種の大矛盾を孕んでやっていただいたのですけれども、それはそれであるんですけれども、どうも違うんではないかということが分かったんですね。それは日本人がそういうオペラをやるということは良いんです。大祓というものは大祓として別物にあるんだけれども、それを独自のものに変えるのも構わないというか。昨日もアルメニア人の方に大祓をオリジナルで作曲したらどうなるかということでお願いしたんですけれどもね。それはそれで構わない。その代わり、そのままの日本の言葉を使うというかですね。そういう意味の作曲はお願いしました。リズムはリズムとして役割はあるけれども、日本語がそこに加わったときにどう違うかということはやってみると面白い結果になるのではないかと思います。

やはり、審神者のようなあげ方というか、縦波ということを実感できるような祓いが必要かなということを今日は非常に感じました。皆さんの後ろでやってみてそんな感じがありました。その辺は伝えておきたいと思います。

◇最高の心

最近、心の話しを何度かしましたが、心の要するに最高の心というのは言ってみれば仏教で言うと慈悲の心というか、宗教的に言うといわゆる神愛の心というか、愛心。そういうものが表現されてこなかったというかね。人の道として、なかなか仏や神の世界から表現されてこなかった。仏、神の心ということは一つの階層の中であるんですね。だから、一つひとつの存在をストロークするというか、突き通すというか、そういう包むというものと、突き通すというものが両方揃わないといけないというか、それは宇宙の大原則ですね。愛が拡がっていくというか。広がっていくということは創造ということですね。そういう離れていくというか、物理的に言うと、離散というか。離れていくということと、その全体を包括するというか、それが愛行みたいなもので、循環するということになるんですね。離れていくということと循環するということの両方が実現しないと、要するに文化というものを含めて、そういう祓いということと愛ということが広がるという意味と、循環してくるという両方が結合して宇宙ということになるんですね。心もある範囲で拡がって、その周りの世界での役割になっているのではないですかね。

◇声のある鎮魂、声のない鎮魂

一方で広がっていくというのは言霊で拡がっていくということになろうかと思います。その両方が心、それを追尾するためには鎮魂とお祓いがあるんですね。鎮魂は丸くなって自己自身がひとつになって最速で広がっていくというかですね。そして、循環するということですから。だから、祓いも実は鎮魂にもなっているというかですね。声のある鎮魂と、声のない鎮魂というか、そのくらいの違いですね。だから、お祓いも鎮魂と同じ意味を持っているんですね。お祓いをするということは実は、それは自分にも感じているから、お祓いと同じような瞑想の状態になるわけですね。変性意識状態に当然なってきて、非常に心地よいし、それが戻ってくるというかですね。それを確認するというか、宇宙を確認するということになるんですけれどもね。そういうものも分けてやるというかですね。本当は祓いの中に鎮魂も含まれているというかですね。そういう中身ですね。そういうものを掴もうということが方法なんですね。

だから、一種の波の違いがあろうかと思いますけれども、そのあたりも知っていただくということが大事なことになるのかなと思います。

どうも今日はありがとうございました。