0193話:2017年08月24日

今、いらっしゃったお二人は、全く何の前提もなく入って、お祓いを体験して頂きました。ナノカーボンチューブを発明された方ですね。今は岐阜大学の先生です。我々も炭素の研究をしていて、ノーベル賞をもらう先生も今、信州大学にいて、その弟子でT君の同級生がそこにいて、講義も聞いたことがあります。我々も長年、炭素の水、フルボ酸を加えたデトックスを販売していて、ずっとやってきたのですが、先生は昨日、時間があるということでいらっしゃいました。

最初にお祓いを全く無前提で体験して頂きました。全然知らない人がいて、毎朝、当たり前のことのようにやっていることを、我々がどういう風に感じるのかなということを思いながらお祓いを上げていました。客観視ということは、人を通じてやると見えるということがあると思います。

今日は9時30分に来て頂くということでしたが、8時30分に連絡して、9時に来られてもいいですよということを言いました。最初に気が引けたのは、変な信仰に誘い込むような妙な気が生じまして・・・終わってみて、別に◯◯教徒でもなさそうで、普通の方なようだったからよかったですね。普通の日本人だったら別に問題がないわけですね。

◇平坦にあげる

上代語でもってあげるもので、節もついていないものです。これが、節がつくと、また別なものですね。春日大社の神官の皆さんの祓詞をあげたCDを聞くと、明らかに仏教の影響を感じますが、平安の仏教というのは、声明とか、あとはだんだん漢語でそのままあげているわけですね、お経は。独特の漢音、呉音という言い方もありますが、今の中国語自体は、そのような音が入ったものですが、若干「あいうえお」も1つ異なっていたりと、違っていたりするところがあるわけですけれども。聞いていると、我々の聞きようによっては時々、速度を変えたりしていくと、仏教のお経に聞こえる場合があるんですね。僕なんて時々、お経が聞こえてくるなと思ったらお祓いだったということもしばしばあります。どうしても癖が出るんですね。この上げたり下げたりというのは、真言の声明とか、平安時代の仏教の、特に音楽、音、祈りの声というのは影響を受けています。

そういうことで、どうしたら平坦に出来るかということを考えた時、20数年前ですけれども、コンピューターで作曲するということがあったんですね。山梨県のどこかの高校が、全国の高校の校歌をコンピューターに入れて、平均的な言葉と曲で校歌を作るということを試みたことがあります。作曲できるコンピューターソフトで、初期バージョンが出来た時に、すぐにそれで、4つの祓詞を入れて作ってみたんですね。それは女性の声と男性の声というのがあって、男性の声は、作っていた人に非常に似ていたから、お前の声ではないかと疑われたことがあったようです(笑)。

たぶん、昔の、少なくとも聖徳太子が使っていたものは想像ですけれども、平坦な同音であったのではないのかと。同じ音階でいくということが元にあったのではないのか。なぜそのことに気がついたかと言いますと、私と30年前から一緒にやっていた相棒が、稲富という名前だったのですけれども、その稲富家は聖徳太子の金剛経を和語にしていたものを研究していた家なんですね。その研究成果は、慶應大学に寄贈されて残っているんですけれども、その話をよく聞くと、丁度、聖徳太子の頃というのは平安の前ですね、飛鳥時代の頃に、仏教の経典が入ってきて、その仏教経典と、元々あった古い祓いの詞の原型になるものが両方あった時代があって、それがある時に、和語から漢語にいって、片一方がそのまま残っていくんですけれども、その分かれ目の時があったんですよね。仏教と神道は。どういう言葉で発声するのかと。漢語ですけれども、そのままの日本的な読みでやっていくわけですね。中国語とまた違う発音なんですけれども、そういうことがあって残ったものが、日本の和語で祓いの詞になったのではないか、ということが私の勝手な想像で、平坦にするということですね。

元々、Sさんがいつもあげられる祝詞のように、非常に平坦なものなんですね。それで節をつけたりするというのが、終わりの合図の時に、我々がやりますけれども、そういうものが、だんだん西洋音階が入ってきたり、あるいは仏教の中での独特のリズムが入ってきて、神社神道の祝詞に変わったのではないのかなと。それを元に戻す為に、コンピューターに入れて修正する。一音一音を等間隔で置いていくということをしたわけですね。それを3倍速、5倍速、16倍速というような倍速にしたり、一語を1万分の1秒で発信するというところに開発がいったのではないのかなということですね。

◇誰の声か分からないということが大事

今回、ボーカロイドというものになったのは、ボーカロイドというのは、要するに、誰の声か分からないということが大事なんですね。そこに興味がいかないというかですね。ボーカロイドの声は、誰の声というようなことを考えないではないですか。そういう興味がいかないということが大事なところで、それであのような音にしたんですね。もちろん、男性・女性の声を混ぜていったと・・・。機械音にしたのはそういう意味ですね。もちろん、色々と上手な声楽な人がやったらどうなるかとか、その辺はまだ、充分に実験が行われていないですけれども。多分、自分の感じでは祓いの日本古来の日本唱法というのか、民謡とか、ベルカント唱法とか色々とあるんですけれども、ベルカント唱法でやるのも、なかなか良いものですね。私も時々やったりしています。御所でやった時は、ベルカント唱法でやって、みんなからひんしゅくを買ってしまったこともありました(笑)。色んな方法があっても良いと思います。ポイントというのは、昨日もありましたが、祓いによって清まるというか、そういうことが非常に大事な要素となりますから、難しいところはあると思います。

◇喉を塞ぐ陰の声はいけない

発声に関して先生から唯一言われていたことは、陰の声と陽の声というのがお祓いの中にあって、陰の声はいけませんよ、ということですね。陰の声というのは、どういう声かと言うと、喉を塞ぐというんですかね、声帯を塞ぎながら、少しだけ出す音ですね。山岳宗教なんかで修行した人たちの中で、時々聞かれる発声ですね。声帯をすぼめた低い声ですね。それは駄目だと。普通に出している分には大丈夫です。それはやはり威嚇するような声というか、魔が来た時に威嚇するような声であったのですけれども、人間を威嚇しては駄目。清まるということは、爽やかな音色になっていないと清まらないということになります。

そういう爽やかな音色というのは、私は前世で声を出してやりましたので、こんな声になりました(笑)。言い訳ですけれども、小学生の時にソフトボールの大きな球が当たって、一週間声が出なかったことがありました。そういうことで、声帯に若干歪みがあるということが分かっています。勝手に前世のことを感じています。そういうことで、勝手にそういう風になったと・・・。自己弁護ですけれども(笑)。要するに、陰の声は駄目だよということですね。清まる必要もないかもしれませんが、今日2人いらっしゃって、もしみんなの祓いで清まり、後の人生にとって、善き人生になるようにという思いでさせて頂きました。

一言気がついたことを言ってみました。ありがとうございました。