0194話:2017年08月25日

◇測定器

朝、謹呈本が届いて拝見していました。アドラー心理学の最高峰の方で、たまたま近くに住んでいる白川の門人の方です。心理療法士をされている方で、今までアドラー心理学の本を3冊出しています。今回「臨床アドラー心理学のすすめ」という単行本を共著で出されました。その中に古神道、あるいは白川、あとは柄谷行人のイソノミヤの紹介も出てきます。心理学ということは、人の心理を扱う学問で、ここ百何十年くらいの新しいものですけれども、人文科学というよりも、臨床を通して自然科学の医学に近いところで研究している人ですけれどもね。なかなか良い測定器が出てこないので、研究が進まなかったのではないのかと思いますけれども、その中で神様を掲げるわけにはいかないんでしょうね、心理ですから。

神様という存在を言ったり、存在を認めると、心に勇気が出るという程度でしかないんですね。ヨーロッパでは当たり前にそういうことがあったのでしょうけれども、神への信仰者が無くなってくると、神様にお願い出来ないという弱さが出てくると思うんですけれどもね。その中でようやく1つの科学という方式で、白川や言霊の研究が始まるというようなことを手紙で書いてくれました。

昨日、たまたま来られた方もマイクロカーボンの研究者ですけれども、測定法は色々とありますが、祝殿の中に入ってすぐ測定したんですね。測定法は、Oリングとか、ダウジングとか色々とあるんですけれども、科学と言えるかどうかは分からないところはありますが、我々と同じで、脳波を9階層に分けていました。これは、10年以上前に我々が装置化した方法ですよね。

これは世界的な脳電図の権威である椙村憲之先生と、そんな話を昨日したのですけれども、国際基準だと、デルタ2、デルタ1とか、シータ1、シータ2、アルファ1、アルファ2、ベータ1、ベータ2、ガンマという9階層に分類されています。その方法で、祝殿の中を調べたら、アルファの脳波数帯が75%くらいになるようです。そういう計測をしたと言っていました。その計測の表を見せて頂いたら、非常に精緻なものがありました。最後にその先生が言われたのは、言霊で測定できるということを言っていました。それは我々がすでに実践していますが(笑)。

意識というもので、意識進化をテーマにしないといけません。その辺のところは、この間のロゴソロジーで、意識の中の思考についてやりました。ロゴソロジーというのは、これからの新しい学問になるであろうことを前提にして、思考実験的に研究しようという試みをしているわけですね。そういう中からNigiの説明知「Nigi真話」が出てくるわけですから、非常に大事な仕事ですけれども。Tさん、その辺のところを先日あった勉強会のことを少し話してください。

 

●Tさん

◇言語はまだ完成していない

先日は思考についてお話させて頂きました。なぜそこに至ったのかと言いますと、人間は考える葦である、という言葉があるのですが、子供の頃は違和感がありました。今、改めて思うに凄く当たっているんですね。人間がなぜ誕生したのかと言いますと、結局、言語なんですね。その結果、過去、現在、未来という時制を持てたんですね。言語による記憶も持てたんですね。それによって社会が生まれたんですね。つまり、言語が生まれ、思考が生まれ、社会が生まれたんですね。しかし、そこで問題もまた生まれたんですね。言語は分離を生むので・・・。それが第4階層の誕生なんですけれども、ということが全部そこにあって、第4階層の誕生というのが、人類の誕生であり、社会の誕生であり、言語の誕生であり、思考の誕生であります。そこの問題をまだ解消できていないんですね。言語はまだ完成していないんです。そして、ほとんどその認識がないんですね。言語というのは最初からよく分からない、言語学でも結局、分かっていない。言語というものは、完成していないという視点に立つということが、もの凄く重要で、言霊の意味も出て、それではっきり出てきますけれども、そこのところに今回立てたというところと、つまり言語という問題を解消する為の思考ですね。思考を思考で超える、言語で言語を超えるということが必要なところです。それを紐解いて、階層性とか、5階層が腑に落ちるんですよ。そこがないから、今まで賢治先生の5階層が伝わらない。思考の問題なんですね。第一弾、最初のスタートですけれども、今後も進めていきたいと思います。

 

【七沢代表】

◇「意思」と「意志」

ありがとうございました。先程言いましたように、5階層は、なかなか難しい面もあると思うんですね。例えば、言語で思考するということは、思考する前の意識というかですね。どういう意識でということとか、またどういう「いし」で・・・、「いし」というものも「意思」と「意志」があります。

ちょっとこれは言っておかないといけないかなと思ったのは、思いというのは、個人の思いも含めていますから、どちらかと言うと狭い世界というかね。個人の思いとか、多人数の思いとか、それをみんなで意識を作ると、社会学的には共同というか、共同の主観とか、共同幻想ということになりますけれども、広がっていくと、統体としての意志ということなんですよ。武士の志というものを使う場合には、武士というのは、みんなの為に、要するに、国の神みたいなものですね、武家社会の中での役割ですね。みんなの為にどうしたら良いか、あるいは、国を守る為にやるのが武士ですから、公の為ということで、より広い範囲の意志ということですね。

一番広い意志というものが、神の創造意志ということになるんですよね。我々は創造されたというところに立つか、あるいは何兆年ぐらい、ずっと宇宙がありましたというのか、それも今は138億年ですからね。それでその前はということで、どうしても説明知が必要だから、ビッグバンとか、色んな物理学の理論が出てくるんですね。

◇創造意志というものがあって、それからの始まり

だから、それはもう必要なのですけれども、その時に創造されたと言いますか、一種のクリエイションということになりますけれども、それは一神教であろうが、古事記のような多神教であろうが、初めになりませる神の名は、というように、神様も初めに出てきた神様がいるということを言っているだけなんですけれども。少なくとも、そういう存在がイコール創造意志というものによって、存在が起こったということが、我々の布斗麻邇ということの中身なんですけれども。

創造意志というものが、少なくともあって、それからの始まりということですね。そのように次第に宇宙が広がっていくということに繋がると思うんですね。その辺りの学問というものがこれから出てくるとすると、今まで19世紀くらいには、神智学と言っていました。神を知る学びというもので、スピリチュアルな世界、霊の世界で研究が広まっていくと、実地でそうすると、神ということを知るということが大事なんだということになって、ブラバスキーとか、シュタイナーも出てくるわけですね。神智学で分からなければ、人智学ということになったのですけれども、白川の道で言うと、神を知覚する、神を掴むということになるんですけれども、そういう神知覚学というような学問になりうるのではないかということで、そういう表現をしているのですけれども、十何年も前だから、みんな忘れてしまっているかもしれません。

昔は、預言者みたいなものは、世にいられない、故郷にいられないということをずっと3千年前からそうですけれども、自分が預言者とか、ヒロイックな気持ちなんか、これっぽっちもないですけれども、戻ってきた甲府の里吉の地を布斗麻邇の地にしようと。周りの人と別に仲が悪いわけではないですが、みんなと話さないだけですけれども。まずは親戚の依信さんは、30年間、隣で葡萄の仕事をしているのに、私も素知らぬ顔して暮らしていました(笑)。別に喧嘩しているわけではないのですけれども。改めてお願いとかもしなかったのですが、こういう機会が出来て仲良くなれました。

◇体感して測定をして科学になる

一方、少し時代が変わってきて、それは千年、二千年あれば変わりますが、私達がある面では、日本に対して、あるいは学問に対して、こういうことはどうなんでしょう、ということをようやく聞いてもらえる時が来たと言いますかね。それが一番身近の会社の近くに住んでいる方で、しかも大変な心理学の先生です。

心理学というのは、1つの学問の始まりということですね。人間心理というか、人間人文的な面から見ればですね、それを測定するというようなところでの、丁度、物理学のカクミチオなんかでも、物理学で意識の最小単位ということをようやく言い出しました。私の方が早かったと思うんですけれどもね(笑)。意識の最小単位の本を出しましたから、少し早いというかですね(笑)。物理学では最先端の学問が、意識というものの研究になってきたというかね。それが当然、心理と意識を、心理学というものは研究するということですね。両方から攻めていくようなことですね。その中で、我々が神とか、神に関わる意識というものをどういうものかということを知って、それを感じるということをしないと、それはやはり科学にはならないわけですね。もちろん、感じるだけでは駄目で、測定が必要なんですけれども、感じるだけでは、それは経験科学と言われるものであって、純粋な科学や、先程言ったように意識や意志、思考というものを純粋な科学にしなければいけないのが、ロゴソロジーというものを立てた1つの大きな表明なんですね。それでソロジー、学、つまり学問としたわけです。ようやくその時が来ましたね、という今日の手紙でした。良かったなと思っています。道のりはまだ長いですね(笑)。

ありがとうございました。