0413話:2018年04月25日

◇科学者は、天才になればなるほど心配性

昨日、夜、染川さんからあった質問にお答えします。
それは、「『真空崩壊』というものは、一体どういうふうに捉えればいいのか」ということでした。
Newtonという科学雑誌の竹内均さん(たけうちひとし、東京大学名誉教授、科学雑誌『Newton』初代編集長)という物理学者がいらっしゃって、三十年近く、その本を購読していたんですが、なかなか面白い本で、半歩先の科学論というか、物理学や天文学の雑誌なんですね。自動的に更新していたんですが、どっかで止まっちゃっていて、一年くらい読んでいなかったら、昨日、「Newtonの3月号に出ていました」という話で、「あ、しまったな」ということで、ネットに出ているものを見せていただいたんですが。
ヨーロッパの科学者は、やっぱり心配性というか、天才になればなるほど、不安性というか、アインシュタインもそうでした。強い核力、弱い核力ではないけれども、原子爆弾の元を設計したわけですから。それで、この七十年くらいの戦後の歴史を変えてしまったり、ある面では、黒い雨を、人類に滅亡という概念を、単なる時代の不安だけではなくて、恐怖に駆られるような発明になったわけです。
カール・セイガンという人は、天文学者ですが、悪霊という概念を、物理学、天文学の中から、引き出したような天才もいたりですね。これも、一つの一神教の中では、悪魔ということの中の更に、研ぎ澄まされた悪霊という概念まで出来たりですね。カール・セイガンの後は、ホーキング博士ですね。
ホーキング博士は、ITもそうですが、量子を見つけたあと、それが、真空崩壊ということですね、ブラックホールになったり、真空崩壊するというふうな。要するに、宇宙が、光の速度でもって壊れていくということで、いつかは宇宙全体が壊れてしまうという意味の真空崩壊ということを心配していたんですね。
そういうものは、ヒッグス粒子の更に、細かい粒子が出てくることがきっかけになって起こります。ある面では、物理学者とは、みんな預言者みたいなものですね。ですから、未来に、理想社会という明るい社会ではなくて、不安のところにいってしまうわけですね。
それで、宇宙も全て、擬似真空宇宙は、真空宇宙によって、全て崩壊するんだという概念が、3月号に載っていたと。これは、ホーキング博士や心配性の学者さんが言っているんですけれども。

◇超対称性粒子があれば、完全な崩壊にはならない

それで、考えたんですが、我々の祓いも、真空崩壊ではないけれども、そういう罪事咎祟を、瞬時に、崩壊させるということの中で、言霊というものを、身をもって実践できれば、言葉で実際の問題点を消してしまうと、広く言えば、大祓が、そういう事になればいいと思うんですね。あれだけの罪を並べ立てて、それを消してしまおうということ、根の国底の国におります、速佐須良比売に持っていって消していただこうという祝詞であるわけです。
人間も、脳の中もそういう一種の真空崩壊の機能を持っていて、それが言葉になって、瞬間に、罪事咎祟というものを消していくというか、瞬間瞬間に消していくということが、出来ないのかということですよね。
その真空崩壊ということは、それは、宇宙が崩壊してしまうんだけれども、相転移するということをいっているんですね。ですから、相転移して、その上で、また宇宙が創造されるということにも繋がるんです。我々というのは、創造、維持、破壊、それから帰趨という壮大な宇宙観を、全体像として持っているんですけれども。
その時に、破壊して、循環して戻ってくるというか、それは相転移だろうが何だろうが、光の速さで戻ってくるのではなくて、光を超えた、あるいは、瞬間というふうなレベルで戻ってくるという概念を、脳で作れるということを言っています。
その相転移のところが、どうも超対称性粒子みたいなものがあれば、完全な崩壊にはならないというか。相転移して、もう一度、戻って来られるんですね。

◇創造神話から観ると・・・

その辺りを、どういうふうに、我々も、創造神話から観るかということで、やっぱり、天之御中主神、高御産巣日神、神産巣日神という神が、ある面では、超対称性粒子の概念にあたるのではないのかなと。
要するに、神話というものは、現代の科学の中で、それをアナロジー(類比)でも良いから合わせてみるという見方が、神話を現代の知識に変えていく技であるし、そういうものが言い伝えられてきた中で、何か宇宙の真理を掴んだ、神の話ということになるわけですね。ですから、その辺りを、どこまで掴めるかということを、我々が、それを布斗麻邇、布留部、鎮霊という言い方で、宇宙の運行を見ていくとすると。この解釈は、仏教哲学的なもので、相転移ということをいっていますから説明したら良いかと。

◇諸法十如是

仏教で、一番科学的な部分は、法華経であるし、その法華経の中に、方便品第二というところに、諸法十如是というものがありまして、それは、相、性、体、力、作、因、縁、果、報という存在が、どういうふうに変化していくのかということを、論理的に言ったものがあるんですね。それが、始めに、相、人相の相ですね、性、性質の性ですね、体、身体、力(ちから)、それから、作用の作、因果の因、縁(ふち)ですね、縁、果報(かほう)の結果、報(むくい)ですね。
要するに、縁起というものが、色々と変化していくというか、仏教哲学ですが、それが、今の物理学とも相性が良いんですね、説明知としては。そういうもので、説明している仏教の学者さんもいますが、私は、これは、非常に良いと思うんですね。我々で言うと、それに近いのは、言霊ですから。言霊と仏教が、どうあるかという事なんですね。
「お釈迦様は、卍字を説いたけれども、一字も説かず」と、神道家が、仏教を揶揄する言葉があるんですね。つまり、いっぱいお経は残っているけれども、真言で、「あ」とか「い」とか、「う字」とかはあるんですが、お釈迦様は一字も説いていないじゃないか
ということを言ったわけです。

◇言辞の相

実は、法華経の中で、お釈迦様は、言辞の相ですね、相、性、体、力、作の始まりの中に、言葉というもの、たぶん、これが言葉、言霊と一番近い概念だと思うんですが。
「これを、言辞の相と言う」といって、予言しているんですね。そういうものが、存在すると。これが、たぶん、言霊のところで、その変化していく姿が、今、我々が、太陽系で見ると、太陽系の惑星を父韻として捉えていますけれどね。そういうものを見ると、言霊の存在を、予言したということになるというか。
それが、五十音のアカサタナハマヤラワの性質が、太陽系の惑星の性質として、そのままあるわけです。
それと五行というものですね。五行は、今まで、あまり言いませんでしたけれど、五行(木火土金水)と五母音(あいうえお)と神と五魂は、みんな同じ意味だと、五階層になっているという事なんですけれども。
その五階層ということが、五次元ということにも繋がるということなんですね。ですから、五次元以降の六、七、八、九、十は、非常に小さく折りたたんでいくと、古神道でいうところの畳み込むというか、畳み込まれた次元という言い方もありますが。その畳み込まれた次元で、もう一度、新しい次元ということで、それは、五次元から十次元までは、重力のところになっているんですね。重力が抜けていくというか、関わるということで、それで十一次元は、ロゴストンだけが抜けるというふうに、我々は、予言しているわけですけれども。そういう中で、畳み込んでいくということが、また戻って来る五であって、母音と父韻とが合わさって、言葉が出てくるということが言えるんじゃないのかと。仏教にしろ、キリスト教にしろ、「天にまします我らの父よ」ですからね。
ある面では、その世界は、父韻が有っても、母音が無かったり、また、母音が有っても、父韻が無かったりという事があって、なかなか出来なかった、言辞の相だと思うんですけれどもね。

◇罪事科祟を、崩壊する

そういう使い方の中で、はっきりと宇宙というものが、循環してくる時の一つの性質というんですかね、その変化を仏教が言っているというところがあって。我々が、今後、それを、身をもって、言霊でもって、祓いをすると。
要するに、罪事科祟を、崩壊してしまいますと、消してしまいますと。そういう働きが言霊であり、その一番大元の哲学が布斗麻邇であり、それが振動して、布留部になって、そして、鎮霊、それが結合エネルギーになって、魂に結びつくというか。そういうことを、我々も、普段、言葉を発する中で、そういう五次元、あるいは、畳み込むということを言っています。
そして、崩壊、宇宙の創造、維持、破壊、そして、帰趨ということを、身をもって、体感できるようになると非常に楽しいというか。宇宙観がそのまま、自分の身体と言葉の中で出来るようになると、非常に心地よいことになるのではないかということで、そういうものを目指しているんだということを、そのところを知っていただきたいというか。染川さんからの質問だったので、ちょっと遅ればせながら、お答えさせていただきました。
今日も、宜しくお願いいたします。