0453話:2018年06月02日

「アルメニアを巡る25の物語」出版記念講演会での対談

【グラント・ポゴシャン大使(アルメニア大使)】

◇アルメニアと俳句

先程、七沢先生が30名の方をアルメニアに送ったということは、全部、時間はなかったけれども非常に感謝していますし、タイミングも非常に良かったし。
実は、今日は俳句の本と同時に二つの本もプレゼントしようと思ったのですが、アルメニアから、このひかりセンターの人たちが持ってくるという案があったのですが、少し先延ばしにしたので、今日できなかったのですが。俳句の本が、私の本の中にも少し表紙が出ているのですけれど、それも、文化の、ある意味では文化のおもしろい結果になったのですが。
今から何年前か、私が大使になった時代ですけれども、4年くらい前か、5年くらい前か、もしかしたらこちらにいらっしゃるかもしれないですけれど、ある俳句のコンテストに私が興味を持って出たんですね。
そこで◯◯財団にあって、子どもの俳句のあれをやっているということを、「じゃあアルメニアもやりましょう」と私が言って、ひかりセンターという文化センターがアルメニアにあるので、子どもたちに俳句を書かせて、「世界こどもハイクコンテスト」に参加させてくださいという依頼を出して、ポスターなども作って、4、5年くらい前からアルメニアの子どもたちは俳句を作って出しています。毎年3〜5人くらいの子どもは優勝になるんですよ。毎回、「世界こどもハイクコンテスト」はこういう本が出るんですよ。
それが一つのきっかけになって、実は子どもだけではなく、大人も俳句がおもしろいと思い始めたんですね。

◇毎年、広島に、世界の子どもたちが作った灯篭を送っている

たまたま同じひかりセンターのですね、実は、もう一ついいことがあるんです。本の中には多分書いてないけれども、2005年に初めて、広島の8月6日に、灯籠を流しをする為に、海外から作った灯籠、アルメニアの子どもたちが自ら灯籠を作って、広島にお送りしましょうということがあったんですね。
それで初めて海外の灯籠が入ったので、広島の方に頼んで、これを機会に、世界の子どもたちが作った灯籠を流しましょう、ということが2005年からスタートして、今、ちょうど13年目ですね。今、世界のほとんどの国が送ってくれるんですよ。それくらい重要なプログラムになった。
私は以前から広島に行く時にこれを思い出すんです。広島の灯篭流しの団体がいるんですよ。アルメニアの灯籠から、世界の子どもからの気持ちとして色々ことを書いて送るんですね。それも、今何十カ国から、灯籠が来るんですよ。それを毎年私が広島に送っているので。
話が行ったり来たりしますが、丁度、七沢グループの30名の方がいらっしゃった時に、これの目標もあって、そのメッセージなどももらって、みなさん俳句を書きました。
それはきれいな本になって、私の俳句も入っているのですけれど。
広島で、自分で感じた気持ちを俳句にしてあるんですね。毎年、8月6日に広島のセレモニーの後に、川にそばに座って、この綺麗な灯籠流しを見て、感じるものを俳句にしたんですけれども、そういう立派な本もあります。
ありがとうございます。

【七沢代表】

◇3.11の時も

先程、大使から、子どもさんたちが日本にいろいろ送ってくださっているという話があったのですけれど、3.11の時に、アルメニアの子どもたちが、日本の子どもたちを励ます絵や文を沢山送っていただいたという、まさにそれを大使は進んでやってくださったんですね。
そのことが非常に印象深く、そのころ日本では我々がおろおろしていた時に、そういう励ましを真っ先に、しかも子どもさんたちと共にそういうことをやっていただいた。
その熱い思いですね、同じだと思うんですね。そういう平和への思いと、災害に遭った時の人の悲しみを分かる人たちがアルメニアにはいっぱいいらっしゃるというのですかね、その教育、あるいはその体験が非常に元にあるのではないのかなとつくづく感じているのでありまして。
我々は今、ChildArtsAcademyというものを考えて、大使にあやかって数学や、あるいは絵や音楽を先にまず学ぼうという、そういうところを今やろうとしております。
いつもありがとうございます。