九月二十三日、電子祝殿にてオンラインと、リアルの各お立場をもちまして、皆様とご一緒に「白川学館 秋季皇霊祭」を執り行わさせていただきました。皇恩感謝のもとに、歴代の天皇が成し果たされてこられました公のための御役割と御功績に感謝をさせていただき、歴代の御皇霊の御慰霊と鎮魂をさせていただきました。
そして、宮中の春季皇霊祭と秋季皇霊祭におきましては、宮内庁の楽師の方々により、【国風歌舞(くにぶりのうたまい)】からの【東遊(あずまあそび)】の雅楽が奉演されますなか、白川学館 秋季皇霊祭におきまして白川学館の雅楽顧問でいらっしゃいます、西原祐二先生、西原貴子先生をお招きさせていただき、【駿河歌(するがうた)】の雅楽の奉演が執り行われました。
式次第の後におきましては、七澤久子代表よりお話がございました。毎年の白川学館の皇霊祭、各祭祀におきまして、雅楽の奉演を賜りますなか、本年度も、皆様とご一緒のお祓いの響きとともに、たおやかな空間として天に向かっていくあり方を感じられたことや、音色というものは、心の重層感をもって豊かに響き渡る感覚のあることのお話がございました。
そして、電子祝殿におきまして、皆様とご一緒にお祓いをもって、公に発振がなされるなか、126代の天皇の御皇霊を鎮魂させていただき、白川のおみちを歩まれました、先人の方々の御霊を鎮魂させていただきますなかで、皇恩感謝のもとに、皆様のお一人おひとりの一音一音が神のおはたらきとなられることのお話がございました。
白川学館祭員の横山さんからお話がございました。横山さんは住職であるお立場であるなか、皇霊祭がお彼岸の時期にあたることから、彼岸と此岸(しがん)の言葉の意義を、仏教哲学をもって、分かりやすくお話を共有していただきました。
彼岸という言葉は、本来は「悟り」という意味を表すということ、そして、涅槃という言葉は、煩悩の炎が消えた状態である、といった仏教に伝わる言葉の意味を解説されながら、彼岸と此岸(しがん)のあり方において、舟と船頭と自分自身の立場を例えられながら、本来の自覚の大事さをお話いただきました。
当方からお話を共有させていただきました。初めに三部作の御書籍の「鎮魂」より、皇霊祭におきましての文章を共有、確認させていただきました。造化三神の天津神をお迎えされお祀りされる、歴代の天皇のお立場の本義の確認と、天照大御神を遠津御祖神として、ご先祖をお祀りされることを、民の立場として学ばさせていただきますことを確認させていただきました。
ご神前におきましては、灯明と灯篭が、器の教えとしてお供えされてきたこと、そして、君(キミ)と民(タミ)を結ぶお役割が、臣(オミ)の立場としての白川のおみちのお役割であってきましたことを、あらためて確認させていただきました。
令和五年 白川学館 秋季皇霊祭におきまして、誠にありがとうございました。