令和四年「白川学館  鎮魂祭・新嘗祭」を執り行う

白川学館の歳時記におきまして、11月22日には鎮魂祭、23日には新嘗祭と、執り行わさせていただきました。白川学館に伝わる宮中祭祀の口伝が、伝承されていますなかで、鎮魂祭は夜間の祭祀として、祝殿に直接のご参加のもとに執り行われました。新嘗祭におきましてはリアルとオンラインの同時開催により、電子祝殿にて、会員の皆さまとご一緒に祭祀を執り行わさせていただきました。

新嘗祭におきましては、初穂の奉献が執り行われ、本年度は献上米も献饌されるなか、五穀豊穣の恵みの感謝と、そして世の中の様々な生活、産業(なりわい)の弥栄、世界の平和、公の平安清明を皆さまとご一緒に予祝、言寿(ことほ)ぎをさせていただきました。

祭祀の式次第におきましては、お話を賜りました。2018年度の新嘗祭のときに、ご講話をいただきました七澤賢治元代表のお話を共有させていただき、そして、七澤久子代表理事からお話を賜りました。伝承・継承のテーマをもとに、様々なお話をいただきました。

鎮魂祭におきましての、静謐な空間の場と、六種鎮魂作法のお話をいただき、高濱浩先生から白川のおみちの学びが甲府に伝承されるなか、宮中祭祀として続いている、日本の天皇をお支えする伝承を、皆さまとご一緒に執り行うことの大切さを、あらためてお話いただきました。お一人おひとりの心のなかに、稲穂の一粒を見い出し、育てていただき、そして、たわわに稲穂が実るなかで、皆さまのご意志のもとに、自ら自律しながらも、ご一緒に、公の平安清明を発振していくことの大事さをお話されました。

そして、木下さんからもお話を賜りました。本年度に御皇室への献上米が献饌されましたことにあたりましての経緯のお話がございました。七澤賢治元代表理事が、2011年の東日本大震災が発生した年に、福島県の現地に直接出向かれ、ゼオライト生命体応用研究会を即座に開かれまして、国の有事というご認識のもとに、土地のイヤシロチを実証するご活動に携われましたことのお話が共有されました。

その時に、本年度献饌されました献上米をお作りされた小松農園様の御田が、当時の震災後の活動としてのカグツチの埋設や、そして、鎮魂作法の伝授を現地の方々にされるなか、実際にイヤシロチとして実証され、そして本年度、御田のお米が献上米として選定されましたことの経緯をお話しされました。

そして、祭祀後には直会も開かれました。ご参加された皆さまからは、近況のご報告、様々なご見解、お感じになられたことを共有させていただきました。「はふりめく」や「はふりこと」でも共有されておりますなかで、新嘗祭におきましては、神人共食として、歴代の天皇(すめらみこと)が神人一如、神人一体のもとに、共食をなされるお祀りでもあるなか、相嘗(あいなめ)の境地を自覚させていただくことの大事さを、今日の現代社会におきましても、しっかりと確認させていただきながら、本年度も、鎮魂祭・新嘗祭と執り行わさせていただきました。

そして、一年間の歳時記を通じて、各時期の祭祀が公の働きとして、どのように成り立っているのかということを、そして、公を生きるということを確認させていただきながら、皆さまとご一緒に、公の祭祀を執り行わさせていただきますなかで、今後ともよろしくお願い申し上げます。

令和4年度 白川学館  鎮魂祭、新嘗祭におきまして、誠にありがとうございました。(斉藤)

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